上海少年

第一夜 (2001/05/09)

球体関節人形がつくりたくなった。

つくりたーい
つくりたいよー

球体関節人形とは、その名のとおり関節が球体の人形である。中が空洞になっていてゴムで頭とか胴体とか四肢がつながれているが、関節部分が球になっていて可動なため、人形の姿勢をある程度動かすことが可能。関節がどのくらい曲がるか調節することも出来る。

耽美なのが多い(重要)。

衣装に凝れる。民族衣装好きにはうってつけかもしれない。

今までにない三次元の世界を表現できる。

……つくりたいよぉ

第二夜 (2001/05/27)

製図が終わった。少年の人形を作るつもりだ。最初なので目を閉じているのを作ろうと思う。身長36センチメートルの眠っている少年だ。勿論美少年で、心持ほそっこいのを希望。明日は学校にいってあまっている発泡スチロールをくすねてこようともくろんでいる。上手く出来れば作品名は「うごく」がいいな。Darieさんの曲のタイトルのひとつ。「それでも、うごく、うごく、うごく、どうしたって、うごく。」

第三夜 (2001/05/28)

とりあえずくすねてきました発泡スチロール。というか、別の研究室の廊下に捨てるために積んであった板状のスチロールを見て「うわ、これ欲しい!」といっていたらそこの研究室の方が「こんなんでよければいくらでもどうぞ」と…は、恥ずかしい。でもまさかこれらのスチロールが人形の土台になっているなんて思いもよらないでしょうねぇその人も。うふふ。早速試しにいくつか形を作ってみようと思います。

第四夜 (2001/05/30)

昨日は、カッターナイフとかマジックインクペンとかがなかったので、形を作るのはあきらめました。今日はペンとカッターを学校から持って帰ってきて早速刻んでいます。結構くずが飛ぶし、静電気が酷くて余り快適ではありません。掃除機片手に刻んでおります。時間がかかりそうです。

第五夜 (2001/05/31)

発泡スチロールはには普通の接着剤が使えません。発泡スチロール用の接着剤がなかったので、スチロール板を2枚重ねなければ作れない頭は作ることが出来ませんでした。しかし胴や四肢は完成。昨日カッターナイフで大まかに削ったものを、更に800番の紙やすりで磨きました。400番の紙やすりでは荒すぎて上手くいきませんでした。800番でも危なかったので本当はもっと細かい目のやすりの方が良かったのかもしれません。相変わらず発泡スチロールは静電気を帯び、とてもやりづらいです。型を繰り返し使おうという計画でよかった、としみじみ思いました。

東急ハンズでお買い物しました。
・発泡スチロール用ボンド(\140)
・アートフラワー用ワイヤー#20-100本(\260)
・ハーティクレイ・エス(\350)
・アーチスタフォルモ(\400)
・タコ糸五号90cm(\250)
・木のネンド(\500)
土台の発泡スチロールを接着するためのボンドと、発泡スチロールを補うためのハーティクレイ、手と足の土台を作るためのワイヤーとタコ糸。それからアーチスタフォルモと木のネンドは人形の本体となる部分です。随分先に使うことになるんだろうけれど気が早いので買ってしまいました。
さて本日は土台の修正をちょこちょこっとします。大体の形は出来上がっているのですがまだまだ自然とはいえません。

第六夜 (2001/06/01)

土台が完成しました。発泡スチロールをカッターナイフで削った後、#800の紙やすりで更に滑らかに削り、削りすぎたところや傷になってしまったところはハーティクレイで補強しました。腕とかすごく細くて弱いので、ハーティクレイはとても役に立ちました。粘土は乾かしておくとして、手足は空洞じゃないのでステンレスワイヤーを平行に渡し、たこ糸で編んで手足の原型を作りました。これに粘土を足していって手足を作る予定です。

第七夜 (2001/06/03)

画材倉庫をあさっていたら、油絵用の2種類のペインティングナイフとジェッソ、モデリングペーストを発掘しました!ペインティングナイフは粘土を扱うときに使うと便利です。それにジェッソとかは上塗りのときに便利だと聞いたので、買って置いてよかった!本当はアクリル画が描きたくて買っていたのだけれど結局一度も使わずにお蔵入りになっていたのです。使う機会が出来たのもよかった。
さて、帰ってから早速製作に取り掛かりました。まず「木のネンド」を袋の手順に従って練りました。このネンドは粉末状で売っているのです。それに水を混ぜ、振ったり揉んだりして粘土状に練り上げ、アーチスタフォルモと2:1出混ぜ、ダマを作らないようによーく練りこみました。土台にはラップを巻いておき、その上から粘土をくるんでいきます。一旦くしで立てて乾かしました。
表面が乾いてきたら、カッターナイフやペインティングナイフで側面に切込みを入れ、上から包帯を巻いて更に乾かします。完全に乾くまで2日間ほど、そのまま放っておきます。

そんなわけで、次の製作は火曜日くらいになりそうですね。月曜日に時間があったらもう一回り大きい土台を作っておこうかなぁ。今回の大きさじゃ小さすぎて細かい作業が出来なさそうです。

第八夜 (2001/06/05)

今日は帰りに渋谷東急ハンズに寄って、クロスクレイを購入してきました。450円。
他の材料の検討などもしましたが、今回まぶたを閉じているために使わない眼球は、樹脂のものだと割りと安く、小さいものも売っているのでまずは樹脂を使おうと思いました。フェアリーを作るときはビー玉の眼にしたいなぁって思っていたのだけれど、東急ハンズにはビー玉のばら売りをしていないので別のところを探すしかありません。それから、フェアリーの羽をどうやって作るか迷っていたのですが、これにいいものを見つけてしまいました!銅線を羽根の形に曲げて作って、その上をハンダで綺麗にメッキするキットを売っているのです。細かく言うと、銅線にメッキの接着剤を塗った後にハンダをつけると綺麗につけられるというものでした。メモメモ!

今日は日曜日に土台に巻いた粘土をはがす作業から始まりました。ぱりぱりと発泡スチロールからはがしていく作業はどきどきします。全部はがしたら、まずひび割れの修正を行いました。水のりの代わりに障子糊をもちい、水でといて筆で塗ります。その上から粘土を練りこんでいくのです。人形の内側部分もその容量で綺麗にしました。そのあと、日曜日に使った粘土の余りと同量のフォルモを混ぜて、それを細長く丸めました。水糊をべったりと塗った切断面に粘土を沿わせ、2分されていた胴体や四肢を張り合わせ、元の形に戻します。これもわくわくする作業。再び包帯でミイラにして1日2日置く、というところまで終わりました。

明日時間があれば顔と手足を作る予定です。また粘土を練らなきゃ!わくわく。

第九夜 (2001/06/07)

6日には、顔を作りました。
7日には、顔の修正と手足の基本。
体のラインを整える。
まだまだ調整をたくさんしなきゃいけないので、当分はこんな感じで続く見込み。

第十夜 (2001/06/11)

形を整える作業を続けています。カッターや彫刻等で削って、鑢で削って、粘土を更に足して、削って、足して、削って、足して…
関節部の形など、実物を持っていないワタクシには詳細がどうなっているのかわかりません。だから実際に作ってあわせてみて、曲げてみて、適当な形になるまで試行錯誤しなければならず、教室に行くよりもずっと遠回りしていると思います。でも色々勉強になるし楽しいのも事実です。

第十一夜 (2001/06/14)

関節の球体部分のやすりがけがおわったので、今度は球の受け部分を作ります。粘土をつけて、球を押し込んで型を取るというやり方。顔や当て足もチョコチョコ修正してだんだん形になってきています。

第十二夜 (2001/06/15)

予告どおり、球体の受け部分を作りました。人形を作るのは初めてということもあって、どのくらい関節が曲がるのか、曲げる角度をよりヒトに近づけるにはどのような形の関節がいいか、とかがいまいちわかりません。多分最初の作品は人形人形した人形…つまりヒトに似ていない…になるような気がします。粘土を取り付ける際に、受け部分だけでなく外側のディテールも整えるはずだったのですが、ひび割れとかが起こりそうでそこまで手がまわせませんでした。仕方なく、乾いたらまた刀ややすりで形を整えなければならなくなりました。
受け部分がおわったら今度は下塗り、上塗りをしなければなりません。これで少しだけだけれどサイズが大きくなるので、その分球体を小さくして出来上がりに受け部と球体が上手く合わさるようにやすりがけします。
手足、頭もそろそろ仕上げなきゃ。

なんだか粘土細工というより殆ど彫刻だなぁ。楽しー。

第十三夜 (2001/06/23)

やすりがけ終了。くずを良くふき取ってから下塗りに入ります。太山レミさんの人形サイトに乗っていた方法に従って、クロスクレイとボンドを混合した下塗り材をぺたぺたと塗っていきました。作りすぎてしつっこく塗っていたら顔の表情が埋まっていってしまいました…なので乾燥後、湿った布で筆跡をふき取ったあとに眼のところを彫りなおしました。
それからこんどは上塗りです。ジェッソをべったべたに塗りこめました。はじめはちょっと控えめだったのだけれど磨きのときに薄すぎるとはげてきてしまうのです。だから、もう垂れてくるほどにべったべたに。乾かしたらまた湿った布で筆跡をけして、下地は完成です。

下塗り、上塗りと重ねてゆくたびに白くなってゆきます。それが嬉しくて、なんだか楽しい作業でした。あとは着色、髪の毛、服装をのこすのみ。

あした着色かなぁ。

第十四夜 (2001/06/24)

油絵の具で着色。長年使わずに置いておいてあった絵の具のチューブは蓋が開かず、仕様がないからおしりのほうを切り取って搾り出しました。蓋が開かなかったらどうせ捨てるもの、最後の最後まで足掻いて使いましょう。それで、ティッシュをガーゼでくるんだものに象牙色にといた絵の具をつけて、ぽんぽんと人形にたたいて着色しました。油を全く混ぜていない絵の具は乾くのに凄く時間がかかるので、そのまま2〜3日放っておきます。

もしこのままちまちまと球体関節人形を作り続けていくんだったらそれなりの環境をつくりたいな。今はパソコンの前で作業をしているので飛び散ったくずなどが悪影響を及ぼしそうで非常に心配。いろいろと作業環境を整えていきたいです。

あと今回の人形は非常に反省点が多いです。多すぎて何を反省していいのかわからなくなるくらいです。結局関節もあんまり受け皿とフィットしていないし、やすりのかけ具合もいいかげん。完成を急いだからと、土台の形が良くなかったためにやすりをかけすぎて本体が薄くなってしまったことが大きな原因です…。やはり土台が一番要。次回は土台から身長に考慮していかねば!そのまえに〜、1作目の顔を描いて、髪をつけて、服を作ってあげなきゃねっ。

第十五夜 (2001/07/01)

乾いた油絵の具の筆後をとるために、ささっとやすりをかけました。そのあと油絵の具で顔と髪の毛のくろを。後は髪をつけるだけです。でも顔が思ったよりものっぺりした感じで失敗しました。あーあ。

第十六夜 (2001/07/10)

髪の毛をつけました。レーヨンの黒髪は絡まりやすく、いまいち扱いが上手くいきません。もともと髪を結ったりするのが不得意なので、材質と腕が相乗効果で下手っぴな出来上がりに鳴ってしまったのかも…。ショートカットなので、とりあえずおかっぱくらいの長さのレーヨンをボンドで貼り付けてゆき、最後に旋毛の部分の頭部を彫刻等で彫って、頭頂部の髪の毛をねじ込んで仕上がりました。ばらばらのおかっぱ頭だし、糸がまだ落ち着いていないので河童のような髪形に…うはぁ。お雛様をしまうときみたいに、髪の毛をティッシュで包んで放置しておけば、きっと綺麗に収まっているはず…その後で散髪いたしましょう。

第十七夜 (2001/07/12)

髪の毛をカットしました。初っ端からショートカットは失敗でした!ごまかしが効かない!!反省点を山ほど抱えつつ一応本体は完成し、後は服を作るのみです。チャイナ服を作ってあげたいです。

第十八夜 (2001/07/15)

服を作ってあげました。下着と、チャイナ服。フレンチスリーブに短パンです。仕立ての経験が浅い上に、当然ながら既製の型紙が無いので、せっかく作ったのにサイズが合わなかったりして何回かやり直しました。でも無事出来上がって、1作目はこれにて終了。
最初考えていたような、「うごく」がテーマの画像が作れるほど洗練されていないのが残念ですが、いつかこのテーマの画像を作れるような立派な人形を完成させたいです。

反省点 (2001/07/16)

・土台の設計が甘かったので、粘土の修正でどんどん削っていったら薄くなりすぎてしまいました。余りに薄いと粘土に穴があいてしまったり塗りのときに水分を含んで歪んでしまったりします。
・球の受け部分を作った後で、球本体を更に削って受け部分との隙間を作らなければなりません。これはその後の上塗りのときに球の半径が大きくなることを見越して行います。今回この隙間が小さすぎたために、出来上がりで球が上手く受け部分に収まりませんでした。
・全体的に小さすぎたため、作業は必然的に細かくなってきますが、初めてのこともあってこの細かさは無謀でした。
・足が長すぎます。
・頭部の襟足の部位が、丸まって首につながっているので首との接続が不自然です。もっと流れるように首につながらなければいけないのに。
・髪の毛の接着が甘く、触ると抜けてくる箇所があります。
・服の型紙をちゃんと取らなかったためかサイズが少しきつめ。これ以上緩めるとブカブカな感じになりそうだけれど、球体関節人形なので動かせるようなゆったりした感じが欲しいです。

挙げるとキリが無いですが、今回特に目立った反省点は上記のとおりです。次作はこれを踏まえて工夫していきたいと思います。